プロ志望届提出期限が終わり、ドラフトまで2週間となりました

今年は341人(高校生154人+大学生187人)が志望届を提出しました
去年が298人(高校生159人+大学生139人)でしたので大学生がかなり増えましたね
コロナ直撃世代と言われる事もある今年の世代ですが、プロ側はどう評価しているのでしょうか

本記事では
札幌ドーム最終年を最下位で終える事になった今シーズン
来シーズンの巻き返しを図るための指名予想をしてきます


※課題と思ってる事を色々書きなぐっているので、指名予想だけ見たい方は下部の「指名内容」を押して飛んでください



現在のファイターズの課題

・先発
上沢、加藤、伊藤3枚看板はかなり強いものの4枚目以降と2軍が辛いチーム事情

開幕前に球団が思い描いていたであろう青写真と比べると
新外国人大本命のガント、去年後半結果を残した立野、去年2軍で最優秀防御率を獲得した生田目
これら3人をはじめ、河野池田など離脱や絶不調に見舞われ1軍はおろか2軍でも満足な結果を残せなかったり投げる事すらできなかった先発候補が多数

キャンプから先発調整していた投手が多くなかった事もあり、2軍は開幕直後からブルペンデーを採用せざるを得ない状況に見舞われるなどいきなり苦しい運用を強いられてしまった今シーズン(見通しが甘い…)


中盤以降ポンセがノーノーを達成したり鈴木根本来年以降期待できる投球を見せてくれたが、2軍で多く投げた金子と田中が1軍で通用するかと言われるとちょっと厳しそう…
吉田も先発志望だという話が出ているけど平均球速にしても変化球の制度にしてもちょっとどうなんだろう…

ガントの契約延長と有原の日本球界復帰の可能性もあるかもしれないがドラフトで手を緩めないで欲しい部分


・中継ぎ
先発以上に苦しいのが中継ぎ事情
去年形成した方程式である堀-ロドリゲス-杉浦は崩壊…

は3人の中ではマシだが交流戦大爆発&コロナ明け絶不調
ロドリゲスは激太りで来日しシーズン中盤まで2軍で調整&観光の日々
杉浦は開幕抑えも即失敗し4月下旬から先発転向

コレだけでも厳しいのに怪我人が続出したり宮西は不調&手術、玉井井口もピリっとしない日もちらほら
去年1軍を支えたリリーフ陣が総崩れで計算できる選手はほぼ皆無

開幕直後は北山と吉田に負担が懸かり、新加入の古川も登板が多かった
中盤以降はTJ明けの石川直を抑えに抜擢しないといけないチーム事情…
かと言ってコロナクラスターもあり調整が遅れた投手が多数で2軍から上げられる人材も少なく、シーズン終盤の2軍戦で後ろを任されていたのはルーキーの畔柳だったり育成の松本遼だったり

途中加入のメネズ素晴らしい働きをしてくれたが、更なる新外国人含めてドラフトでも即戦力の指名は不可欠なポジション
(今年は怪我による離脱が多かったので全体的に下振れを引いたと思いたいが、来年振れ幅を戻して行っても運用がダメなら意味無いのでちゃんとコーチも招聘してね☆)

個人的な考えとして
先発投手を指名したうえで杉浦、池田、河野をリリーフに回して即効性のあるテコ入れをするというなら、支配下で無理に複数集める必要度は下がるか


・捕手
近年は毎年のように弱点ポジションとなっている日ハム捕手陣

そんな中で今年は宇佐見明確に頭一つ抜ける活躍をしてくれて前半は正捕手として活躍
中盤以降は他の捕手のお試しの結果古川と梅林が存在感を示した
古川打撃を買われ1軍での出場を増やし梅林は1軍では打てなかったものの2軍抹消後に打撃の状態を上げ2打席連続弾
清水と合わせこの4人が1軍3枠+2軍正捕手として使われるのが基本線か

ただ後に続ける存在が不在なうえ速水1年で現役を退いた
捕手としての出場がそもそも激減し選手登録が捕手ではなくなる可能性も
人数的にも構想的にも新たな捕手戦力が求められる

捕手の年齢層的に高卒捕手を欲しいという気もするし
即戦力性を求めて大社捕手を指名し層を厚くしたい気もする

いずれにしても捕手の指名は必須事項か


・内野
水野、上川畑と社会人を2枚増やした二遊間は2人とも長期離脱を喫した悔しい1年目となった
それでも上川畑は1軍出場を伸ばし即戦力ショートとしての実力を遺憾なく発揮してくれたのは収穫

ただ他の面々に目を向けると
上野細川はシーズン中盤まで2軍で悲惨な打撃成績を残し
アルカンタラは前半は大爆発も後半に大失速
中島は外野での出場も増えバックアップ要員へシフト
杉谷は相変わらずの成績
渡邉は怪我&2軍でも物足りない

谷内石井は存在感を見せてくれたが全体の戦力層としてはまだまだ物足りず今年も二遊間選手の指名はありそう
※細川のような2軍では打てず1軍では多少打つ希少種は好きです


一三塁に関しては
期待されていたヌニエスと高濱は大コケで、佐藤と郡も満足のいく結果を残せず
今年は結果的に清宮野村頼りになってしまった
清宮は18HR打ったし野村も得点圏3割超えと持ち味を見せてくれたのは良き

ただ2人とも年通で結果を出し続けるまでには至っていたのでサブ要員は必須
その中で今年野村離脱中に谷内以外まともにサードでアピールできなかったのおかしいんだよなぁ…

2軍で有薗阪口をサードで育成する事は大賛成なので、彼らを学徒動員せずに1軍戦力層を上げて行くための大社指名や新外国人の獲得は必要な案件と見える

清宮野村から有薗阪口に繋ぐための層が全くないのが本当に良くない…



・外野
西川と大田のノンテンダー谷口の引退など去年比でそもそも外野手の頭数が減って臨んだ今シーズンは松本の覚醒が最大の補強となった

近藤と共にシーズン序盤は外野2枠を埋める格好となったが
中盤に近藤、終盤に松本が故障し2枠を埋め続ける事は出来なかった

今川、万波が1軍出場機会を増やし爪痕を残す事はできたが
五十幡、淺間、木村、宮田は皆長期離脱を経験し、は絶不調

1軍的には3番手4番手のレベルアップ
2軍的には若い有望株の確保
が欲しい外野陣
どちらを優先するのか両立するのかは諸説だがココも重要な補強ポイント

近藤は残留してくれよー頼むよー…


……………

当たり前っちゃ当たり前ですが
最下位なので補強ポイントだらけです\(^o^)/
特に
・安定した打力
・中継ぎ層の薄さ
・次世代のプロスペクトが少ない
これらは明確に弱点となっていますね…


1軍も2軍もチーム成績は悲惨ですし1年2年のドラフトで全てを埋める事はまあ不可能でしょう
新庄曰く「1年間で2割2分以下の選手は掴めなかったと判断」という基準に合格した選手は11人
レギュラー埋まるという見方もできますがたった11人ではシーズン戦えません
(松本、近藤、上川畑、野村、谷内、宇佐見、石井、淺間、古川、今川、中島)
※渡邉と五十幡は打率は満たしていますが打数が少なすぎるので個人的に外しました
※清宮は最終戦で打率落ちて.219ですがココはまあ実質合格かな

それでも来年日本一を目指すのであれば今年は野手ドラフト中心の即戦力を意識したドラフトになると思っています

指名内容

一部スカウトの視察・コメントがない選手の選出もありますが、こんな感じだと嬉しいなという感じで考えてみました
1位  大・投   菊地吏玖  専修大
2位  大・外   蛭間拓哉  早稲田大
3位  大・捕   野口泰司  名城大
4位  大・内   村松開人  明治大
5位  社・投   関根智輝  ENEOS
6位  高・投   坂本拓己  知内
7位  社・外   北畠栞人  TDK
8位  大・投   才木海翔  大阪経済大
9位 海外・内外  加藤豪将  メッツマイナー

育1  高・投   吉川悠斗  浦和麗明
育2  高・投   茨木秀俊  帝京長岡
育3  大・外   阿久津怜生 東京大
育4  大・投   水口創太  京都大
育5  独・投   西濱勇星  群馬DP
1位

菊地は戦国東都の二部リーグで大学通算防御率0点台と無双する道産子右腕
去年巨人に指名された赤星以上の成績を残し続けアピールを重ねている

今年夏に152キロを計測し、変化球も安定してストライクを取れる本格派
奪三振能力の高さや与四球の少なさも秀でており完成度も高い
それでいてギアを抜く所は抜き、上げる所は上げるといったオンオフを試合中に切り替える器用な面も兼ね備えた実戦的な投手
プロでも通用する圧倒的な決め球があれば安定したローテ入りが期待できそう

国際試合でも結果を残しアピールは上々
一昨年の伊藤に続き道産子ドラ1へ視界良好
1年目から投手陣を支える存在になってくれる投手だと思います

2位

蛭間は浦和学院時代から総合力が高かった六大学現役最多HRを記録する飛ばし屋
それでいてセンターを守り足もある3拍子揃ったタイプの飛ばし屋
国際試合やプロアマ交流戦でも自慢の打撃で快音を響かせた
総合力が高い左打ちの選手は需要が高く上位指名は間違いなし

本来であれば1位間違いないのではある。あるのだが…
3年秋から3期続けて打撃の内容が芳しくない
不調期間が長く続いてしまっている事や他に結果を残している選手がいる中で順位にどう影響するのか

2位指名が1番早い日ハムだからこそ、スライドで指名できる可能性があるとして2位に

3位

野口は強肩強打を誇る大学NO1キャッチャー
プロで2桁HRを目指せる長打力は同世代の捕手陣の中では抜きんでていて圧倒的な長所
2塁送球も速く捕手としての存在感もピカイチ
攻守ともに高いパフォーマンスを発揮する捕手は希少性が高くスカウト評価はかなり高そう
日ハムとしても長打を打てる捕手は喉から手が出る程欲している部分

ヤクルトと中日が高く評価しているという話もあるうえに本人は中日ファン
日ハムは視察情報も出ているが、他球団が日ハム3位までに指名してくる事も十分あり得る
頼む残っていてくれ…


4位

村松は3拍子揃った中距離型のセカンド
バットコントロールと選球眼に長けており4年春終了時までに記録した三振はわずか7
三振しない、四球は選べる、そして打率が高く2塁打が多い…足の速い内野版の近藤健介かな???
4年春は手術の影響でほぼ全休し就活ショート計画は流れてしまったが復帰した今秋は大活躍中

セカンド評価かショート評価かで指名順位に大きく影響しそうではあるが果たして
今年の大学二遊間市場は色んなタイプがいるので各球団が誰を好んでいるのかは純粋に興味がありますな
日ハム坂本スカウトが亜大・田中の事を大好きだと公言していますが、たぶん田中はここまで残ってないと思うので自分の好みを


5位

関根は社会人で一気に花開いた苦労人投手

大学2人時にトミージョン手術を受け入社1年目はショートイニング中心も
解禁年の今年は少しずつ投球イニングを増やし球速も徐々に伸ばし、9/28の東芝戦では152を計測
加えて多彩な変化球は精度よく緩急も自在に操る

特に今年の実戦では全て3失点以内に抑える投球を見せており大崩れしない安定感も◎
先発、中継ぎ共に適性を発揮しており1年目から台所事情を支えてくれるだろう


6位

坂本は北海道屈指の高校生左腕

身長180で最速147を記録する大型の速球派左腕でありながら
大崩れしない制球力を持ちつつ投球イニングと同等の奪三振数を記録する非常に能力の高い投手

直球の平均球速は140ほどが多いので出力が上がって行けば大化けの可能性を秘めているだろう
変化球は緩い系の球種が多いので将来的に球種を増やす必要はありそう
いずれにしても将来豊かな素材型左腕


7位

北畠は超即戦力型の解禁済み外野手
都市対抗で優秀選手を獲得した小柄なセンター

低身長ながらHRを含む長打を放つパンチ力がありながら
三振の倍ほどの与四球を選ぶ選球眼とバットコントロールを持ち
今年スタメンで出場した試合で無安打に終わる試合がほぼない安定感も◎

大学時代は秋山二世と言われていたが社会人での活躍を見るに近本二世

ここ2年で既存外野手をバッサリ切っている日ハム
次世代センター候補の一人として白羽の矢が立つか


8位

才木は最速153のストレートが魅力の速球派右腕
大学進学後に体重を約20キロ増量させストレートのパワー増
自慢のストレートを武器に3年春から3期連続で防御率はリーグ5位以内と無双

しかし今秋は変化球がちょいちょい浮いてしまったり、ストレートも150を超える試合が無く球速帯のバラつきが目立つ
才木と同リーグに所属して去年日ハム8位指名の北山とリーグ成績を比べると奪三振率と与四球率が劣っており、ストレートを評価して上の順位で指名されるか、他の要素を懸念され後ろにズレ込むのか気になる所

高校時代は北海道に居た事もあり今でも日ハムの情報を追って来ている実質北海道枠な才木
北山に続き同一リーグからプロ入りなるか


9位

加藤は新庄がラブコールを送ったメジャーを目指した侍
メジャー挑戦10年目の今年は遂にメジャー昇格を掴みヒットと打点も記録した加藤
本職はセカンドだがメジャーを目指すうえでサードや外野にも着手しており内外野のオプションもある

AAAの成績を見ると19年には11HRでOPS.825、21年には3割超えでOPS.862と中距離砲として実績十分
近年AAAで結果を残している外国人打者でもNPBで苦戦する時代になりつつあるが、日本野球に適用し北広島初年度のチームを救えるか注目したい

また
SNSでは様々な技術に関して持論を展開していてとても理論派な面もあり、そうした分野でチームの意識や技術向上に貢献してくれそうでもある


育成
育成で挙げた面々は個別に紹介しません
個人的に面白そうな選手を投手野手共に色々なタイプで選んでみました

特に最近の投手指名を見ていると高身長な選手を選ぶ事が増えて来ているので、左右に関わらず高身長な選手を優先して選出してみました

去年の育成ドラ1である福島がプロ初登板でいきなり自己ベストを大きく更新した事から高身長路線に舵を切ってみてもいいのよ???

育成野手に関しては、海老原・樋口・速水と独立リーグの強打者を立て続けに指名したが皆結果が厳しい事から(樋口の1年目2軍成績を除く)そっちの路線は暫く敬遠するんかなぁと思って今回は含めませんでした

最後に

いかがだったでしょうか
今回は19年ドラフトのような支配下は高校生1人+残りは大社での超即戦力ドラフトで考察してみました

今回は大学生多めで選出しました
今年の大学生は吉田野村らと同世代に当たります
今の若いチームにおいてこの辺りの世代が今後の中心選手になってほしいという意味合いや、吉田野村らと切磋琢磨して欲しいという願いもあります
(育成で指名できそうなイイ感じの大学生サード候補が揃って志望届未提出で悲しみを背負いました)

ここまでの人数とは言わないまでも、去年の支配下9人+育成4人の大人数指名に続き今年も大規模な入れ替え前提の大人数指名を決行して欲しいと願っています
連続Bクラス&最下位からも巻き返しを図ろうとするならやはり色々とテコ入れは必要でしょう

Aクラス争いをしていた巨人が"最大17人リストラ!粛清断行へ"と言うような記事が出ていましたが、最下位なんですからソレに近いもんをやってもいいと思うんですよね

FA参入や外国人補強も勿論やって欲しいですが、まずはその前段階であるドラフトからファイティングポーズを見せてくれることを期待しています